fuzutataの競馬ノート

馬の話題についてまったり書いていきます

NHKマイルカップ ~大荒れも終わってみれば納得?

マイネルホウオウが制したNHKマイルカップ、予想は非常に難解でした。

コパノリチャードの逃げにガイヤースヴェルトが絡んでいく展開。
この2頭のダイワメジャー産駒、持ち味を生かすなら控えるというのは考えにくかったし
それをエーシントップがマークしていったらペースアップは確実でした。

2頭の有力馬を前に見て、高速馬場を存分に生かせそうなエーシントップでしたが
ハイペースになった朝日杯の敗戦を思うと、本当に厳しい展開になったときに不安がありました。
府中のマイルはそんなに甘くありません。

基本的には、人気どころに先行馬が揃ったら差し馬から入りたいところです。
それでいて高速馬場ですから、1分32秒台で乗り切れそうなスピードの裏付けも欲しい。
ですが、どの馬も何かしら不安を抱えていて、
これといった決め手のある馬を見つけることができませんでした。
どの馬も勝つイメージがわかなかったという点で難解でした。

勝ったマイネルホウオウの前走はNZT。
中山マイルの外枠、スローの展開を外からまくって0.5差なら悪くありませんでした。
前々走の中山1800スプリングSでは、やはりスローながら差しこんでロゴタイプに0.3差。
力のあるところは見せており、展開が向けばの期待はありましたが、
最初と最後のハロン以外は10~11秒台の淀みない流れの府中マイルで
底力を存分に発揮することができたということでしょう。

上がりは2位の33.7で、直線では長くいい脚を使いました。
この厳しい流れで勝負を分けたのは、スピードでも瞬発力でもなく、その点だと思います。
思えば2歳時のきんもくせい特別、新潟マイルを上がり32.9で1.34.1の記録があります。
瞬発力に秀でたタイプではありませんから、その上がりは直線で長く脚を使える証拠。
府中の1400~1600では、スピード、瞬発力がもうひとつでも
持久力を生かして速い時計を記録できてしまうケースがあります。
今回はそのパターンに近いのではないかと思います。
マイネルホウホウの力を最大に生かすことができたのが、
まさに今回の条件、展開だったということですね。

一方、私が期待したのは、
同じきんもくせい特別でマイネルホウホウに先着したゴットフリートのほうでした。
こちらは朝日杯を0.4差で3着の記録もあるし、東京1800の共同通信杯を0.2差で2着もあります。
スピード、底力の裏付けもあるし、力関係の比較の上でも文句はなかったのですが、
唯一の不安点は状態。

それでも、他で強く推せる馬もいなかったので、とりあえず信じてみましたが
結果的にはやはり状態が本物ではなかったですね。
スタートは悪かったですが、この流れなら致命的な問題ではありません。
あの調教内容でG1は勝てないというのを改めて胸に刻んでおきます。

2着のインパルスヒーローはファルコンS組。
距離実績のない点が嫌われたのかもしれませんが
タフな中京1400で勝っているくらいなら、マイルは問題なかったのでしょう。
この路線、人気の盲点になりそうで来年以降も注意が必要です。
個人的な見解では、クロフネ産駒で中京の馬場があっていたのかもという懸念があり
本命には推しきれませんでした。

3着はフラムドグロワール。
こちらは朝日杯4着、1800以上に対応できる底力を踏まえればやはり本命候補でした。
ただダイワメジャー産駒らしいというか、速い脚に欠ける感じなので
何かに差されそうなイメージを持っていましたが、そこは予想通りでしたね。
時計は1.32.8で、ここまでが32秒台。
こちらは、さきほども触れた、持久力を生かして好時計を記録するパターンそのものです。

終わってみれば、底力優先という傾向からすると、それほど外れた結果ではありませんでした。
高速馬場ということもあり、先行馬に過剰な人気が集まったきらいがありましたが
本当にその馬、府中のマイルで勝ちきれるの??
というのは、毎年よく問いなおしたほうがいいですね。
3歳のこの時期でもあるし、過信は禁物です。